住宅に犬や猫の死骸 警察が捜査|06月05日 京都府のニュース

06月05日 15時13分

八幡市の住宅で、犬や猫、数十匹が死んでいるのが見つかりました。
家を管理している女性は、犬や猫を預かるボランティアをしていたということで、警察が動物愛護法違反の疑いで調べています。

3日午後9時ごろ、八幡市の住宅を訪れた動物保護団体のメンバーから、「多数の犬や猫の死体が見つかった」と警察に通報がありました。
警察が5日午前中からこの住宅の捜索を行った結果、室内にふんやごみなどが散乱し、犬や猫、数十匹が死んでいるのが確認されたということです。
この家を管理しているのは50代の女性で、長年、野良犬や捨て猫を預かるボランティア活動をしていたということです。
山城北保健所によりますと、2年ほど前から、犬や猫の鳴き声や悪臭がするなどの苦情が近所の住民から複数寄せられ、職員が数回訪問し、指導にあたっていたということです。
近くに住む元自治会長の男性は、「犬の鳴き声が続いたり、悪臭がひどかったりしたと聞いている。多数の飼育を受け入れたものの十分に飼育ができない状態に陥っていたのかもしれない」と話していました。
警察は、預かった犬や猫に十分な餌を与えず、不衛生な状態で放置していた可能性もあるとみて、管理人の女性から事情を聞くなどして、動物愛護法違反の疑いで調べています。

【現場を訪れた動物保護団体は】
八幡市の住宅では、犬や猫などを複数、飼う「多頭飼育」が行われていました。
3日、この住宅を訪れた動物保護団体のメンバーの川田絵梨佳さんは、「家の中にはふん尿が天井まで積もっていて、2階には白骨化した犬や猫の死骸もありました。なぜこの人に預けてしまったのだろうと、怒りと悲しみがこみあげてきました」と話していました。
そのうえで、「周囲からの依頼を断れず、犬や猫の保護を受け入れ続けていった結果、きちんと飼育できなくなり、動物虐待につながるケースもある『多頭飼育崩壊』につながってしまったと思われる。このような事態を防ぐためにも、飼い主は飼育にどこまで責任が持てるかをしっかり考えることが大事だと思う」と話していました。
環境省のまとめによりますと、「多頭飼育」をめぐって、平成30年度に全国の自治体に寄せられた苦情は少なくともおよそ2000件にのぼっていて、悪臭や騒音で周囲とトラブルになったり動物虐待につながったりする「多頭飼育崩壊」の問題が各地で相次いでいます。

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